共同通信によると、
大阪府の橋下徹知事は15日、現在は府が持つ公立小中学校の教員の人事権を市町村に移譲する方針を明らかにしたそうです。
広域連携による権限移譲に向けた検討を進める府北部の市町を皮切りに、特例条例を制定した上で早ければ2011年度からの実施を目指す。文部科学省で同日、鈴木寛副大臣と会談し、了承を得たといいます。
文科省によると、既に人事権のある政令市以外の市町村で実現すれば、全国で初めてとなります。
公立小中学校の教員は市町村の職員である一方、給与負担と人事権は都道府県にあり「権限と責任の所在が一致しておらず、教育行政の無責任体質の要因」との批判が根強かったとも言っています。
市町村の教育委員会は人事権を握っていないことで、教育政策の推進における限界があると言われていたわけで、極端には教育委員会不要論なども言われていました。人事権を握る市町村教育委員会が指導することで、現場の取り組みも微妙に変化するでしょうから、より教育委員会の役割が重要になりますね。
橋下知事は会談後、記者団に「これで(教育現場は)大きく変わるのではないか」と評価したそうで、義務教育費国庫負担制度に関する法改正などが必要なため、給与は当面府が負担する一方、採用や異動などの人事権を市町村が持つ形となるようです。
鈴木寛副大臣も「成功事例ができれば(教育行政の地方分権推進に)極めて有効だ。課題が発生すれば解決方法を一緒に考えたい」と支援する考えを示したといい、橋下知事によると、鈴木寛副大臣は給与負担についても、将来的には一括交付金などの形で市町村に財源を渡す考えを示したといいます。
これにより、義務教育の現場がいい方向への一歩を踏み出すことが出来ればと思います。全国的に展開されるまでは、課題も多くあるでしょうが、長い間の教育構造の問題点解決に向けた第一歩ですね。
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