新政会政務調査
新政会の政務調査に行ってきました。2日間の日程で、
◆目的
1.世界ジオパーク認定と新幹線における活性化の取り組みについて
2.新幹線開通後における駅周辺整備及びまちづくりについて
3.新幹線新駅書工事概要と工事進ちょく状況について
◆調査先
1.東京都文京区 「東洋大学石井晴夫研究室」
2.長野県佐久市役所
3.鉄道運輸機構・北陸新幹線建設局 上越鉄道建設所
4.新潟県上越市役所新幹線・交通政策課
という内容で、調査を行って来ました。
2日間で、目一杯の日程でした。
1.東洋大学石井晴夫研究室
「世界ジオパーク認定と新幹線における活性化の取り組みについて」
東洋大学白山キャンパスの石井晴夫先生をお訪ねし、2時間にわたって新幹線開通に向けた糸魚川市の課題と対策についてレクチャーを受けました。
翌日は、ホテルを七時半に出発、石井先生のアドバイスで視察することになった長野県佐久市へ。長野新幹線佐久平駅が出来て、開通したのが平成9年。上信越道の開通がその4年前の平成5年。来年には中部横断自動車道の一部開通を控えています。
佐久平駅は、当時の田んぼの真ん中に計画されました。それに合わせ、60haの区画整理、道路計画など周辺整備に力を入れました。JR小海線の新駅の設置、高架化も含めて大きな開発となりました。
駅南北を結ぶ自由通路の設置に、約18億2千5百万円(全て佐久市負担)
新幹線佐久平駅設置 総事業費124億6千万円(佐久市負担58億8千万円)
JR小海線佐久平駅の新設 連絡通路の新設 3億5千万円(佐久市と長野県で半々)
アクセス道路の整備、岩村田西本町地区の土地区画整理を佐久駅周辺土地区画整理事
36億円(全額佐久市、補助金あり)
という、大きな事業であり大きな支出でした。しかし、その後の企業進出、マンション・ホテル建設。ショッピングセンター新設などにより新しい市街地が形成され、人口は長野県の市で唯一の増(約10年間で4千人)、小学校の児童数増加により長野県で21年ぶりの新設小学校の計画、佐久平駅の利用者数の大きな増加(長野駅に次ぐ利用者数)、新幹線停車本数の増加など、プラス要素は枚挙にいとまがありません。もちろん、マイナスの要素もあるとは思いますが、総体的には長野県で一番元気のある市となっているのではないでしょうか。
固定資産税収入が年間5億円強の増加となっている点は見逃せません。予想以上の効果を生んでいるそうです。時代が良かったことはいうまでもありません。今の世情で同じことをしてもこのような成功は望めないでしょうね。
自由通路です。糸魚川駅の計画と同じ幅員6mの市道となっています。
新幹線駅から小海線への連絡通路です。最初は一旦外に出る計画だったのを、変更して設置したそうです。
蓼科(たてしな)口(南口)からの全景です。
病院、学校、ショッピングセンター、企業、文化施設などが建ち並びます。高層建築物はありません。
昼食後、長野新幹線を利用して長野駅へ、乗り換えて信越線で脇野田駅へ。
上越市新幹線・交通政策課の方に駅周辺整備計画の説明を受けた後、鉄道・運輸機構上越建設事務所の皆さんに、建設現場を案内して頂きました。
仮称・新上越駅周辺の整備事業計画図です。周辺道路の整備、商業地域、住宅地域の区画整理が行われます。住宅区域と商業区域を合わせて150軒ほどの移転を伴う開発だそうです。
大規模商業施設ではなく、地域密着型の商業施設を誘致したい考えのようで、区画の大きさも大規模にはなっていません。
駅南西側の区画整理工事状況です。高架駅の上からの写真です。既に移転した住宅の工事が一部始まっているそうです。
鉄道・運輸機構北陸新幹線建設局(長野)の課長さんから説明を受けました。
長野方面を望みました。駅部分は約39m、軌道のみの部分は約12mです。先へ行ってグッと細くなっています。山並みが綺麗でした。
現在の脇野田駅です。
2日間の強行軍でしたが、大変勉強になった政務調査でした。毎回感じることですが、百聞は一見にしかず、現地に足を運んで目で見、耳で聞いて、五感で、肌で感じてくることの重要性は間違いのない事です。これをこれからの活動に活かす努力も不可欠ですね。
糸魚川駅周辺の新幹線開通後について、課題の多さを痛感して帰ってきました。
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