"地域力" を高めて "減災" へ ~身近な助け合いと広域な助け合い~
泉田知事が糸魚川市を訪れ、タウンミーティングを行いました。
テーマは、上記の通りで、知事がコーディネーターを務めて3名のパネラーが登壇しま
した。
○宮川高広 糸魚川市立根知小学校教頭
○阿部慶一 公益財団法人市民防災研究所事務局長兼調査研究部長
○越山健治 関西大学社会安全学部准教授
2時間のタウンミーティングでしたが、時間が短く感じるほど内容の濃いお話しが続きま
した。しかし、言うは易し行うは難しで、被災経験の有無がその後の行動に大きく影響す
ると感じ、自主防災組織率の低さも、被災経験の有無による実感の違いにあるのではと
感じました。
新潟県内の自主防災組織の組織率は76.9%で、糸魚川市は66.2%です。
ここの10%の違いがどうのこうのというよりも、100%に限りなく近づかなければならない
ということでしょう。
泉田知事は、自主防災組織の組織率を上げるためへの質問に、
「自主防災組織を作ることによって、世話人に大きな義務が生ずることが問題である。それ
は、個人情報保護法によって、行政が立ち入れない部分での情報収集を求められたりする
ことにあり、本来行政が持っている情報を活用出来ないという現状がある。行政が世話を
して個人が意見を言えるように法改正が必要だと思う。」
また
「災害時の行政マネジメントが出来る都道府県と出来ないところがある。これは、被災経験
の有無によるので、「災害時の行政マネジメント」の支援組織が必要ではないか。」
という趣旨の話をされていました。
他に印象に残った言葉としては、
「被災地の学校現場で「先生はマニュアルどおりにしか動かない」と批判があった」※1
「頭の備えと絆の備え」
「外からの支援を受け入れる力の高い地域ほど早く立ち直る」
※1の点は、泉田知事がパネラーに問いかける形で掘り下げました。
結論的にいうと、
「マニュアルはなければ困る、行動出来ない。しかし、一定の条件で作られたマニュアルに
従って訓練して、改善することを繰り返すことが重要である。」
「平時のマニュアルを災害時に当てはめようとすることに間違いが生ずる。」
<例>
避難所(学校体育館)でのストーブの使用は不可という規則を災害時に守ろうとする。
「日本は、戦後緊急時対応を全て放棄してしまった。災害時に法律や規則を超えた判断が
出来る仕組みを作らなければならない。」
災害にいつも向き合っている方々のお話は大変勉強になりました。
泉田知事も骨折した足のケガを押して、松葉杖での登場でした。