昨日、一般質問を行い、制限時間いっぱいを使って少々時間が足りない形で終えました。
1問目、「糸魚川ジオパーク事業の平成22年度における展開について」では、今年度色々な形で活性化してきた糸魚川ジオパークの展開を、仕組みが変わることで停滞させず加速させることを主眼として質問しましたが、感覚的なズレを埋めることは出来ませんでした。
観光に力を入れている都市では普通になっている、観光コンベンションセンターのように、観光協会、市の職員、ガイド協会などが同じ施設を使って横の連携を高める仕組みづくりを提言しましたが、取りあえず、4月から現在の構想(市の職員は駐在しない)でやってみて、必要であれば変更するということでした。
現在の構想は、ひすい王国館の観光案内所を広げて対応するというもので、現在のサテライトオフィスのオープンスペースが果たしている役割から考えると、施設的にはかなり不安があります。また、市の職員は頻繁に巡回するということですが、やはり、現場に出なければ駄目でしょう。庁内の連携を大切にしたいということですが、民間との連携を後回しにしているのではないかということになりますね。
市の職員が駐在すると市が中心になってしまうので、観光協会中心に運営するために駐在しないという発想にはちょっと驚きというかガッカリです。どのような形の配置になっても、それぞれの役割をわきまえながら、お互いに踏み込んだ対応をするようでなければ、発展は望めません。まあ、やらないことに対して言い訳していたのでしょうが。
次の質問は「職員の意識改革」ですが、ジオパークに関するやり取りでも、その必要性を強く感じました。「必要であれば変更する」ということに対しても、敏感にその必要性を感じ対応できるかどうかに不安は大きいですね。
2問目、「職員の意識改革について」では、米田市長の就任は、合併直後だったこともあり、重要課題が山積みで職員の意識改革や行政改革への取り組みの重要性は認識していたものの、強くそこに踏み込めないまま現在に至っている様子がよく分かりました。
職員の意識改革について先進地の事例を勉強すると、市長が就任時に強力にその必要性を訴えて、その後も一貫して職員の啓発に努めています。新政会で視察した例でいいますと、埼玉県の秩父市や今回視察した大阪府の大阪狭山市においても、その通りでした。
この2月に、いじめ防止とICT教育の視察で訪れた兵庫県小野市でも、副市長が説明に立ち、「まず、行政改革について聞いて下さい」と「小野市の行政経営」「現状打破と新たな創造」と題した小野市の取り組みについて熱意あふれる説明をしてくれました。職員が「早く市長が替わって欲しい、厳しくてかなわん」というほど、厳しく職員の意識改革を推し進めているそうです。糸魚川市の現状と比較すると、いかに遅れているかがよく分かります。
今日も、昨日の一般質問の結果について「どうだった?」とわざわざ訪れた方がいます。色々と話が弾みましたが、その方も意識改革の必要性を強く感じているそうです。
この日の質問では、1問目のジオパークに関する質問の段階で「これは益々意識改革が必要だ」と感じました。
また、私の前にH議員が行った一般質問でも、先進事例を挙げられて、全てに対して「これから状況を調査して検討する」と当たり前のように答えています。聞き逃しがちですが、全く他市に後れを取っていることに対して平然としている。「これから検討」はまだいい。「これから状況を調査」が連発されるのはあまりに情け無い。先進事例すら把握していないことに平然としている。
先進事例を全て真似ろとは言いません、検討してそぐわないものもあるでしょう、予算の問題もあります。しかし、他市の例を議員に「見習え」と挙げられて悔しいと思わないところに意識改革の必要性を強く感じます。
3問目は、「日本一の子どもを育てる」についてです。
基本的に、糸魚川市が言う「日本一のこどもを育てる」の共通認識を、市の職員全体に浸透させ、その上に、市職員一人一人が自分なりの「日本一のこどもを育てる」を上乗せしていかなければならない。
「さあ、4月からスタートだよ」と言われて、腹も決まらないままスタートラインに立って、スタートの合図も聞こえにくいし、コースも見えない、ましてゴールは霞の彼方にある。スタートはきったけど、コースは外れるは、ゴールが分からないから達成感はないは、ということになりかねないですよ。
2問目の質問にあったように「モチベーション」が低いままスタートさせられることになる。「動機付けなし、やる気なし、持続力なし」ということ。
早急に、「日本一のこどもを育てる」とはどういうことなのかを、庁内で論議して、共通の言葉で、共通の目標を含めた共通認識を打ち立てなければならないと思います。
策定中の「こども一貫教育方針」の中で、共通認識が明らかにされるそうですが、ちょっと遅い。「次世代育成支援行動計画」「食育基本計画」も同時に練られていますが、「日本一のこどもを育てる」についての共通認識を同じくして、策定作業に取りかからなければならないところです。
基本理念が後から付与されてくるような計画の策定方法では、出来上がってくるものに少々の不安を感じます。
「こども一貫教育方針」は総務文教常任委員会、「次世代育成支援行動計画」「食育基本計画」は市民厚生常任委員会(4月から「次世代育成支援行動計画」は総務文教常任委員会)の所管となりますが、基本理念をしっかり確認し、計画の内容がそれに適うものになっているかをチェックしなければなりません。