市民厚生常任委員会 市外調査
平成22年8月3日(火)~5日(木)
(1)京都府京丹後市
環境循環都市について
(2)兵庫県豊岡市
健康づくり事業について
(3)滋賀県 東洋カレット(株) 東洋ガラス(株)
ビン原料のリサイクルについて
(1)環境循環都市について(京丹後市)
京都府京丹後市では、平成15年度から独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)が進める「新エネルギー等地域集中実証研究」の一つとして「京都エコエネルギープロジェクト」が京丹後市内で実施されていた。平成20年3月にプロジェクトが終了し、京丹後市が施設の譲渡を受け、平成21年10月8日「京丹後市エコエネルギーセンター」として管理運営がスタートしました。
大雑把に言うと、「食品系未利用資源」をメタン発酵槽で発酵させ、バイオガスと液体肥料を発生させ、バイオガスはバイオマス発電に、液肥は農地利用にと再資源化する先進的な施設です。
当初の建設費は、約23億円でNEDO事業により100%国の負担でした。
ランニングコストは約1億円で、主な収入は産業廃棄物処理料で約8千万円。2千万円は京丹後市の一般会計から施設改修費として支出されています。
(2)健康づくり事業について 兵庫県豊岡市
平成15年2月、旧豊岡市は公立豊岡病院組合からの跡地利用方策検討の依頼に基づき、「豊岡病院跡地利用構想検討委員会」を設置し、市議会や市民等の意見を踏まえて、同年8月に「豊岡病院跡地の利用構想(案)」を策定した。
平成17年9月、「豊岡病院跡地の地用構想(案)」は、旧豊岡市の構想であったことから新市全体としての位置付けについて、あらためて検証・見直し作業を行い、「生涯を通じた健康づくりを目指す総合健康ゾーン整備」を行うことが、一層取り組むべき課題と結論づけ、整備に取り組みました。
特筆すべきは、豊岡市は豊岡総合健康ゾーンPFI株式会社に設計と企画、運営、マネジメントを委託し、建設後の運営を含めて設計業務を行ったので、運営会社の意向を反映した施設設計となっていることです。
お風呂の他に、個別シャワーの設置。腕輪形式による個別データ管理方式、プールでのきめ細やかな設定など、民間ノウハウをしっかり取り込んだ設計になっています。
豊岡市は、コウノトリの里としても有名です。新潟県の朱鷺の保護とほとんど同じ過程をたどって、コウノトリの繁殖、育成、放鳥を行っています。放鳥されたコウノトリが群れて飛ぶ姿を目撃できたことは幸せでした。
(3)滋賀県 ビン原料のリサイクルについて 東洋カレット(株) 東洋ガラス(株)
糸魚川市のビンの廃棄物処理をお願いしている東洋カレット(株)に視察に行きました。
「カレット」とは「ガラスビンを砕いたガラス片」のことです。空き瓶を砕きカレットにして、ガラスビン工場に原料を供給します。
3Rとは、リデュース、リユース、リサイクルで、カレット製造は「リサイクル」です。
空き瓶を改修し、洗浄してリユースするのが最も良い有効利用の方法でしょうが、回収システムや輸送システムに費用が掛かりすぎ、現在は「リサイクル」が主たる再資源化の方法となっています。
工場での説明や現場の視察を経て、分別の重要性を再認識しました。
東洋ガラスのガラスビン製造工程も見学しました。カレットを利用することで、天然資源の節約と、製造工程のエネルギーの節約が出来ます。外は35度を超える気候ですが、工場内はもっと暑く、大変な現場で、厳密な品質管理のもとでビンが製造されていました。
糸魚川市の資源が再利用されているところを見るのは、感慨深いものがありました。
4日の豊岡市は国内最高気温で38度だったそうです。厳しい視察でした。