糸魚川市議会総務文教常任委員会で市外調査を行いました。
10/4(火) 新潟県聖籠町
・幼保一体化の取り組み(こども園の運営)について
10/5(水) 秋田県能代市
・能代市総合計画推進方針(総合計画市民協働会議、総合計画の進ちょく管理等)について
・行政改革の取り組みについて
10/6(木) 秋田県大仙市
・学力向上の取り組みについて
以上の内容で、先進地の取り組みを学んできました。
聖籠町では、幼保一元化の取り組みを学習しました。
糸魚川市は、平成17年の合併前一市二町の別々の制度を未だに統一出来ずに、保育園の私立と公立、幼稚園の私立と公立が存在します。聖籠町は、財政が豊かで真似の出来ない取り組みをしています(保育料の無料化)が、幼保一元化、民営化を検討材料としている糸魚川市にとって参考になる部分もありました。今後、もう少し整理します。
能代市では、総合計画の策定と推進体制についてと、行政改革の取り組みです。能代市の議場は、昭和25年に建設された伝統を感じさせる素晴らしい雰囲気でした。耐震化には7千5百万円、リフォームを含めると1億2千万円かかるそうで、存続か、解体新築か意見の分かれているところだそうです。
総合計画の策定と進捗管理に「総合計画市民協働会議」を組織して、市民協働による総合計画の策定と進捗管理を行っています。総合計画は地方自治体にとって最上位の計画ですので、策定の義務感に駆られ、策定した段階で仕事が終わった感覚になりがちです。計画策定後が本当の仕事ですので、進捗管理によるPDCAサイクルをどのように円滑に回して、継続的改善を図るかが重要ですね。
大仙市では、学力向上の取り組みです。
本当に勉強になりました。糸魚川市の「0才から18さいまで~子ども一貫教育方針」のとって、参考になることばかりでした。
「交流と推進の連携=当たり前のことが当たり前に出来る基盤づくり」に取り組み、地域社会との連携、家庭との連携を大切にし、家庭学習1時間から2時間の子どもの割合がずば抜けて高い数字を示しています。また、参観日の保護者の参加率も極めて高く、家庭と地域と学校の3者で子どもを育て上げている様子が良く伝わってきました。
高校英語学科の生徒や大学の留学生が小中学校には行って英語を教えたり、小・中・高の連携が円滑に図られている様子も伝わってきました。
一番印象的だったのは、「一人の子どもを複数で育てる」です。
「教育展望」2010年12月号掲載の三浦憲一教育長の論文によると
少人数学習については、県事業の教員加配もあり、小学校一・二年生、中学校一年生の児童生徒の生活の安定を図ることをはじめとして、ティームティーチングや少人数学習の充実に努めている。県の教員加配の中には「教育専門監」制度があり、本市では三名の専門監(国語、数学、理科)を配置している。専門監が、各本務校及び複数の業務校において、ティームティーチングでその優れた指導力を発揮することで、他の教員の実践的な研修にもなっている。こうした中、各学校においては、 一人一人の子どもに応じて基礎・基本の定着を図るため、放課後や長期休栄等を活用した補充的な学習、小学校高学年での教科担任制にも積極的に取り組んでいるc学習塾が少なく、通塾率も低いという中で、子どもと家庭と学校がしっかりとつながって「一人勉強ノート」を充実させる伝統も根付いている。市教育委員会では、市教育研究所が中心となって五教科の教員(約二〇名程度)による「大仙市学力向上推進委興会」を組織し、全国及び県の学力・学習状況調査の結果から課題を分析し、各学校が課題の改善状況を確認したり、学習を定着させたりするためのフィローアップシートや指導方法改善を図るための資料を提供し、学校のPDCAサイクルの推進を支援している。各学校は、学習状況訓査の結果を授業改善に生かすことにも積極的であり、子どもたちが考えを述べたり菩いたり、話し合ったりする授業、づくりに意欲的に取り組んでいる。このほかに、市独自で学校生活支援員(平成22年幼小46名)、複式学級支援員(平成22年小1名)、日本語指導支援員(平成22年小中3名)を配置し、学校生活を送る上で課題のある子どもをサポートして多様な個性がはぐくまれるよう努め、子どもたちも教師も洛ち着いて学習に集中できるようにしている。また、各学校では、スクールカウンセラー、心の教室相談貝と連携して子どもや保護者の心のケアの推進、不審者対応の安全管理システムの構築、登下校時の安全確保のための封策等を詩じてきた⑫例えば、市議会議員、市職員、教職員、市民ボランティア等の総合的な支援・協力の下に安全バトロールを展開するなどをはじめ、各地域で「見守り隊」が編成され、長続きのする安全体制を整えてきた市教育委員会は、学校現場と一体となって、きめ細やかな生徒指導・支援により、いじめや問題行動、不登校、ネットトラブル等の木然防止に努めるとともに、子どもたちの白尊感情や自己右用感を高め、日己指導能力を育成することにも力を入れているところである。
常に複数の教員が生徒に関わっていることにより、状態に応じた柔軟な対応が可能になり、教員の支援体制も自然と整った状態が保たれているそうです。羨ましい限りですね。
大仙市の実態をどのように行政に伝え糸魚川市に活かしていくか、難しい課題となりました。
コメント
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