今回の総文は、就学前教育の現状と課題を調査するため、午前9時出発で糸魚川市寺島のビラオレッタ内にある認可外保育所「キッズランド」、横町の市立中央保育園、田海の田沢幼稚園を視察し、園長先生達と「教育力向上と職員体制の現状と課題」について意見交換を行いました。
現場の生の声を聞き意見交換が出来て、大変有益な視察であったと委員、行政担当者からの声がありました。
子ども達は可愛いですね。私は子ども好きなので幸せな時間でした。一緒に遊びたかった。
中央保育園での「じゃれつき遊び」の最中ですが、私たちが入っていったら気になってしょうがない様子で、全員こっちを向いているのが可愛いですね(笑)。
ずっと、こちらを見ていて、楽しめない様子でしたので
「出た方がいいね(笑)」
田沢幼稚園の園庭で遊んでいる様子です。
旧青海町では、早い時期に幼保一元化を図り、保育園を幼稚園に変更して運営しています。
現在の認定こども園の原型が青海地域にあります。
厚生省から文部省(共に当時)に管轄が変わることで、保育料が一律となって全体に安くなり大きな子育て支援策となりました。
幼稚園ですが8時間保育が行われています。
遊戯室では、体操をしていました。健康運動指導士との連携によって、子ども向けの体操によって体力向上が図られています。
園長先生との意見交換会では、現場の苦労と情熱、子どもを囲む社会、親御さん達の現状や課題も明らかになり、親支援、親教育の重要性が切実な現実となって伝わってきました。
先生方の熱心な教育魂に支えられ、仕事が多様化している中で幼児教育が成り立っていることに、感動すら覚えました。糸魚川市で最も熱い集団かもしれません。
就学前教育力の向上が求められていながら、社会の現状を反映して先生方の仕事が家庭教育との境目がドンドン変わってきています。
教育力を向上するためには、先生方の人材確保と資質向上が求められています。
しかし、糸魚川市立幼稚園、保育園の幼稚園教諭、保育士の正職員と臨時職員の比率は1:2となっていて、教育にとって最も重要な人的資源が大切にされているとは到底言えない現状です。
当面、1:1まで向上させることを約束していますが、残念ながら計画的に進められているわけではありません。
市議会でも、行政改革の推進を重要課題としていて、職員定数の適正化は大きな課題として、1市2町の合併により大きくなった職員数の削減を求めてきました。
ここに正職員数を増加するようにと言う要求は矛盾するように感ずるかもしれませんが、少なくとも私は、消防職員や教育職員のような職種は対象外と考えてきました。
この3月に定められた定員適正化計画での臨時職員についての説明では、
①専門性を要しない、臨時職員でも出来る部門
②サービス向上を図った増員(例えば時間外保育、放課後児童クラブなど)
に臨時職員をあてると説明がありました。
しかし、田沢幼稚園では、6クラスの内4クラスの担任が臨時職員という現実がありました。
専門性の高い幼児教育の、それもクラス担任に臨時職員があてられている現状では「行き当たりばったり、その場しのぎの説明をしているのでは?」と言われても仕方ありませんね。
一部の家庭に見受けられる問題も、教育現場に大きな負担を強いています。
妊娠時からの親教育と連携が重要であることも良く分かりました。
家庭教育の荒廃が教育現場の負担を大きくしていることは分かっていましたが、想像以上のケースもあるようです。
「全て受け入れています。そうするしかないんです。」
という園長先生の言葉が印象的でした。
「日本一の子どもをはぐくむ」子ども一貫教育方針を推し進める糸魚川市にとって、就学前教育の充実が大きな課題であることが、視察に参加した、副市長、教育長、子ども課職員にも切実に伝わったようです。
私も再確認、再認識しました。