糸魚川市青海地域に於いて、小正月の伝統行事、国の指定無形文化財「竹のからかい」
が行われました。冬らしい厳しい寒さの中でも日光がさす中、地元の熱意に支えられた素晴
らしいお祭りでした。
小中学生の希望者も参加し、従来の地区(西町、東町)だけではなく、広い範囲からの参
加となって、青海地域全体のお祭りに発展してきています。
古い資料によると
「毎年小正月に行われ、若衆等が二本の竹を絡ませて(合わせ竹という)勇猛に引き合い
豊漁豊年を占う。小正月の火祭りである左義長、賽の神を通じて(左義長・三毬杖は禁中
での小正月行事という)新年の再生を願う古式豊かな民俗行事であり、この地だけの稀祭
である(七言絶句・上平声七虜の韻)」ということです。
竹のからかい保存会会長小野誠治さんの開会の挨拶で始まりました。
気温も低く、寒さ厳しい中での祭礼でしたが、両陣営ともに元気いっぱいの「竹のからか
い」でした。若衆は、股引に晒し、袢纏という裸に近い恰好ですので、相当寒かったろうと
思いますが、そんな素振りも見せずに活躍していました。
東西両陣営で隈取り、子ども達も塗って貰います。
「どこまで塗るの?」
竹を立て、周囲を「左義の長」を声高らかに唄いながら廻ります。
竹を蝶に組み、観衆がその下を北から南にくぐり抜け、無病息災を祈願します。
両陣営から竹をつきだし、先端を絞り込んで根元を高々と上げて「蝶」に組みます。
頃合いを見て合図により竹を降ろして組み(合わせ竹)、両陣営で勇壮に引き合い豊年
豊漁を願います。
綱引きならぬ竹引きです。
伝承数百年に及ぶ伝統行事であり、冬の糸魚川市青海地域の風物詩となっています。
小雪がちらつく中、雰囲気たっぷりの「竹のからかい」でした。