本日、糸魚川市議会「新政会」として、糸魚川市平成23年度予算編成に対する要望を米田市長に対して行いました。米田市長の忙しい時間を割いて頂き、糸魚川市政運営の基本姿勢、重点施策として予算編成の基本的考え方、具体的要望事項について書面と口頭説明による要望を行いました。市長の考え方、方針も聞かせて頂き、1時間弱の会談でした。
要望書の内容を載せます。
平成23年度予算編成に対する「新政会」要望
<市政運営の基本姿勢>
米田市長2期目の後半を迎えようとしている現在、諸課題に積極的に取り組みながらも、一般廃棄物最終処分場を中心とする廃棄物対策、公民館制度改革、並行在来線問題など懸案事項も依然として多くあります。
一方、新幹線開業・世界ジオパークを活用した交流人口の拡大、活力ある地域づくりとそれによる若者の定着促進に市民の大きな期待が寄せられております。
糸魚川市の厳しい状況と課題、大きな可能性を認識の上、「総合計画」を基本にした国・県との連携を更に密にして、諸施策に取り組んでいただきたい。また、市長が強力なリーダーシップを発揮し、幹部職員・職員の意識を改革してモチベーションをアップすることにより、迅速且つ適正な市政運営を展開しながら糸魚川市の永続的発展と市民の安心安全を追求するよう、平成23年度予算編成にあたり新政会は要望いたします。
<重点施策>
1.予算編成の基本的考え方
(1)地方の景気低迷による市の収入全般についての増額が望めないことから、人件費等庁内の経費削減などを強化して行財政改革を促進し、「選択と集中」を基本の行財政運営をしていただきたい。
(2)厳しい経済状況と先行き不透明感から、増加する高齢者世帯の生活不安も大きくなっている現状において、ガス・下水道料金をはじめとする市民負担増については慎重に検討すると共に、市民への充分な情報開示と事前説明を前提としていただきたい。
(3)市長は、糸魚川市それぞれの地域や場面での「夢のある将来像(グランドデザイン)」を市民に示し、飽くことない探求心により庁内一丸となって知恵を絞り、市民を巻き込んだ地域振興に取り組んでいただきたい。
2.市長の重点方針に対する新政会としての具体的要望事項
(1)地域福祉・医療対策と健康づくりの推進
① 糸魚川総合病院を中心とする診療科目と医師を確保すると共に、救急医療体制の維持と医療の質の向上に努め、長期展望に立った地域医療対策を推進していただきたい。また、高齢の要介護者を抱える世帯が増加しており、相談窓口の強化、受け入れ施設への支援を強化していただきたい。
② 糸魚川市健康づくりセンターが、その拠点施設としての機能を有効活用するシステムの構築によって、市民の健康づくり活動の中心的役割を果たすと共に、公設民営方式への移行による、プールの建設をも視野に入れた、計画的事業推進に努めていただきたい。
③ 平成23年度から実施される子宮頸がんワクチン接種の助成に際しては、特に初年度について特段の配慮を行い、国県の補助に関わらず対象年齢層を有効な範囲全体に広げて実施していただきたい。
(2)安心・安全のまちづくりと地域コミュニティーの推進
① 災害に強いまちづくりのため、各種災害対策の推進を図っていただきたい。
② 一般廃棄物、産業廃棄物処理の総合的な計画策定と実行により、排出量の削減、リサイクル率の向上、最終処分場の確保、環境の保全を図っていただきたい。
③ 公民館制度改革に際しては、変更後の組織の働きについて充分なシミュレーションを行い、その結果を市民に示して理解を促進すること。また、実行後も継続的改善に取り組み、3地域平等な、より良い公民館制度の構築に努めていただきたい。
(3)地域の発展につながる産業の育成と振興
① 市内既存企業支援強化のため「企業支援室」の強化を図り、若者就労定住対策、財政力向上に寄与し地域力アップにつなげていただきたい。
② 農林水産業は高齢化と所得の停滞、後継者難等に苦しむ現状に加え、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加の場合は農業への大きな影響が予想され、歴史上最も厳しい状況が見込まれます。幅広い視点から国・県に農業政策の強化を要望すると共に、持続可能な集落維持対策を講じていただきたい。
(4)世界ジオパーク認定の活用と新幹線開通に向けて観光の振興と誘客の促進
① 市内の観光施策の充実強化を図るため、観光協会の統一を支援し、三地域が歩調を合わせた事業推進を行なえるようにしていただきたい。
② ジオパーク観光拠点としてのサテライトオフィスを更に発展的に整備し、「ワンストップサービス」を展開するために必要な人員を配置して、新幹線駅整備にも関連して案内拠点の充実を図っていただきたい。
③ ジオパーク戦略プランには明確な「核」を設定し、外部からの目線による分かりやすい「見せ方」「楽しませ方」を意識したプランとすることと、実行に必要な人員配置、市民を含めた人材の育成を行っていただきたい。
④ 新幹線駅周辺整備において、他の新幹線沿線都市の例を充分に研究して必要な計画の見直しを行い、車社会に適応したグランドデザイン(ソフトを含む)を示して推進し、新幹線駅周辺の活性化を図っていただきたい。
⑤ 以上に必要な予算配分を行い、市が各団体・市民活動のコーディネーターとしての機能を充分に発揮し、イニシアチブをとって交流人口の増加に取り組んでいただきたい。
(5)主要交通ネットワークの整備促進
① 都市機能の向上と産業基盤整備のため「東バイパス、北陸新幹線、姫川港、松糸道路」等の整備促進を引き続き働きかけ、特に、新幹線・在来線駅舎問題、駅周辺整備に関しては、議会や商工団体、市民との連携を密にし、将来の地域活性化につながる選択をしていただきたい。
② 市民生活の向上と交流人口拡大、防災力の向上につながる「中央大通り線、国道8号親不知防災、国道148号」等の事業促進を図り、安全性と利便性の高い交通ネットワークの完成を目指していただきたい。
(6)簡素で効率的な組織と人事管理
① 縦割り行政の弊害を排除した、関係部・課の連携による迅速な行政執行・市民サービスを念頭に置き、責任と権限、危機管理体制を明確にした組織改革、人事管理に尽力していただきたい。
② 業務の効率化と行政コストの削減のため、内部監査を充実して庁内意識の改革を図っていただきたい。
(7)次代を担う子育て支援と教育の充実
① 「日本一の子どもを育てる」とは「子育てに日本一の熱意で取り組むこと」「日本一の『子どもを育てるシステム』づくり」であります。引き続き、日本一の子育て・教育環境の整備に取り組んでいただきたい。
② 保険料の軽減、学童保育(放課後児童クラブ)の更なる充実による家庭の負担軽減を図り、子育て支援の強化をお願いしたい。
③ こども一貫教育方針の推進による豊かな心と学力向上を図るため、教職員の人材確保と資質向上、地域に根ざした食育教育の充実を図っていただきたい。
④ インフルエンザの感染が学級、学年、学校閉鎖と拡大することが予想されます。早めの万全な対策、措置を講じていただきたい。
以 上