今日は「第5回新潟県まちなみネットワーク 糸魚川大会」が、糸魚川タウンセンターヒスイ王国館で開催されましたので、少し早めに行って高野写真館を覗いてみました。
高野写真館は「国登録有形文化財」であり、大正元年創業、昭和3年の糸魚川大火で消失し建て直されたものです。糸魚川の歴史を語る写真が展示されていました。
今年は、「マップタッチ」糸魚川街歩き音声ガイドシステムが無償で貸与されています。ヒスイ王国館で、身分証明書を提出して申し込み保証金千円を預ければ、ペン返却時に返してくれます。
まちなかネットワークシンポジウムは14:00から、第1部の講師は(株)JTB常務取締役の清水愼一氏です。「最近の観光潮流 -まちなか観光、まち歩き観光-」と題して大変貴重なお話しでした。
「まちじゅう観光」「暮らし観光」=「まちなか観光」「まち歩き観光」
これからの観光は
「観光客の求めるもの」=「市民の求めるもの」
だということです。従来の観光地を見学するようなタイプの観光から、市民の生活の場であるまちなかを、市民生活が求めている環境の中を歩いて廻るのがこれからの観光だということです。「まちじゅうが観光地」ということです。
「まちじゅう観光」具体化のための課題(着地型観光の展開)
①「地域の暮らし」が魅力的か?住民は地域に誇りを持っているか?
②地域の暮らしを支える多様な人が連携しているか?
③地域の資源を活かしたプログラム(着地型商品)の販売など集客の仕組みを持っているか?
①②は何とかなっている場合でも、③が難しい。
また、②の連携では、誰がまとめるかがポイント。観光客にとってワンストップサービス機能を持つ仕組みが重要。
ワンストップサービスとは、お客さんの希望や日程に合わせたコーディネートや手配が1箇所で出来る、お客さんから見たら当たり前のシステムです。
・行政
・観光協会・コンベンション協会・観光関係者
・商工会議所・商店街
・農協・農家
・民間企業・NPO
・住民
が、一体となって働くように
「企画・調整者」の役割
=「住民の幅広い参加」「既存組織との調整」
=「まちづくり」と「集客」による地域の全体最適追求
を果たす、「観光コンベンションセンター」のような機能を持った部署が必要です。
私は、今年度のサテライトオフィスの再スタートに当たって、「行政の担当者も常駐し、観光協会なども一緒になったコンベンションセンター的機能を持たすべきだ」と何度も言ってきました。横の連携を密にし、共同歩調を取って事に当たらなければ、それぞれに色々な取り組みをしていても無駄が多く、ダブりも多ければ穴も多いことになってしまいます。
観光客の側から見れば、何処に行けばいいのか、誰に聞けばいいのか分からない不親切な糸魚川市になってしまうわけです。
今日の清水常務さんの話は、正に私の主張を裏付けるものでした。これだけの立場の人に言われれば、納得できるのではないでしょうか。
「民間が・・・」と言いますが、民間はこの不況下で見込みの薄い投資、冒険はしません。最初は行政が力を入れてスタートを切らなければ、民間は乗ってきませんね。
サテライトオフィスも市がジオパーク協議会に補助金を出して運営しています。ここの仕組みを、ワンストップサービスにしたいものです。
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