先日、ホテル糸魚川において新潟県建設業協会糸魚川支部の総会が行われました。現在の会員数は21社で、会員以外の建設会社も市内には多くあります。比較的大きい会社が会員になっていると言えます。
官公庁の幹部の方や、新潟県議会副議長の小川先生をお招きしての総会でした。現在の建設業界を取り巻く状況などについて様々なお話しがありました。
3月議会の一般質問での「重点施策」に関する質問の中で、産業振興について訊いたときに少しだけ建設業について触れました。私は普段、建設に関する質問はしませんが、今回は重点施策の中では重要な部分でしたので、触れたわけです。
糸魚川市のような地方の弱小都市では、公共投資に依存する産業が大きいウェートを占めます。なかでも、平成17年の国勢調査のデータによると、糸魚川市の建設業就労人口は全就労人口の16.44%です。これは全国的に見てもかなり高い数字になります。全国の就労割合は8.77%ですから、約1.9倍もの数字になります。
産業大分類でいうと最も就労人口の構成比が高い産業です。また、関連する産業を合わせるとどのような数字になるか分からないほど、糸魚川市内では多くの人が建設業関連に関わっています。
地方の現状を知らない国会議員が、といってもほとんど地方出身者のはずなんですが、「コンクリートから人へ」という、短絡極まりないキャッチフレーズを用いて以来、地元の製造業も含めて大きな打撃を受けています。
産業振興を考えるに当たって、この部分をしっかり考えて対処する必要があります。公共事業に対する雑ぱくなイメージを本に判断するのではなく、多くの市民の生活がかかっていることを認識した上で、考え、判断しなければならないのです。
総会では、支部会員の公共事業受注量の集計が示されました。驚くべき数字になっています。21社での数字ですが、
平成10年度 303億1千7百万円
平成17年度 123億5千6百万円
平成22年度 77億4千5百万円
です。なんと、平成22年度は10年度の25.55%になっています。各企業は、規模を縮小したりして凌いでいて、この間の会員数の変動もありますが、国・県・市町村を合わせた数字がこれですから、大変な状況になっているといえます。このままでは、存続が危ぶまれる企業も多くなるでしょう。
また、余り知られていない話ですが、産業別に見ると、建設業は最も利益率の悪い産業の部類に入っています。量がなくて利益率が悪いのですから、相当厳しい状況だと分かるでしょう。
今回の大震災対応でも、政権政党への批判は高まっていますが、景気回復への実力ある政権の誕生が待たれます。そして、地方自治体も同様です。どの世界でも力のあるリーダーが必要ですね。
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