鳩山内閣は、新しい成長戦略を決定し「供給サイドに偏っていた発想を改め、需要を創出する」といっています。
需要と雇用の創出といっていますが、企業が成り立たなければ、雇用は生まれず需要も創出されないでしょう。今までとは発想を転換して新しい経済の仕組みを作るということのようですが、現在の経済の仕組みで生きている人間にとっては全く不透明な先行きとなっています。自民党がやっていたこと全てを否定して新しい仕組みづくりをしようとしていますが、そのことの影響は、糸魚川のような田舎ほど大きなものがあり、公共事業への依存度の高い地方都市にとっては大きな打撃となります。
「環境・エネルギー」「健康(医療・介護)」「アジア」「観光・地域活性化」の4分野で、国民生活向上に主眼をおいた需要や雇用の創出を進めるそうです。
「観光・地域活性化」では、糸魚川世界ジオパークに関するてこ入れの可能性も感じられ、希望の光が見えるというところですが、具体的施策が決まっていない今は何とも言えませんね。これからの政策の方向性を見極めていく必要があります。
ハラハラしながら鳩山政権の行方を見守っていますが、心配は尽きませんね。
毎日新聞(ネット)の記事をご紹介します。
【毎日新聞 2009年12月30日 15時58分(最終更新 12月30日 22時39分)】
鳩山内閣は30日、首相官邸で臨時閣議を開き、「輝きのある日本へ」と題した経済成長戦略の基本方針を決定した。企業など供給側の育成を重視する自公政権時代の成長戦略を「公共事業依存型」「市場原理主義的」と批判し、国民や生活者の「需要の創造」を重視する「第三の道」を目指す内容。100兆円超の需要と470万人超の雇用を創出し、国内総生産(GDP)を09年度の473兆円(見込み)から20年度に650兆円へ引き上げる目標を掲げた。毎年のGDP成長率は名目で3%、物価上昇率を差し引いた実質で2%以上を見込む。
10年6月までに具体的な工程表を作成し、達成状況を評価・検証する仕組みも作る。鳩山由紀夫首相は記者会見で「(これまでは)経済のために人間が動かされていた。これからは人間のための経済でなければならない。供給サイドに偏っていた発想を改め、需要を創出する」と強調した。
基本方針では、自公政権下の過去10年間に出された10本以上の戦略が「政治のリーダーシップ、実行力の欠如」のため失敗したと指摘。「環境・エネルギー」「健康(医療・介護)」「アジア」「観光・地域活性化」の4分野で、国民生活向上に主眼をおいた需要や雇用の創出を進める。
内訳は環境・エネルギー分野で新規市場50兆円超、新規雇用140万人、医療や介護の健康分野でも約45兆円の新規市場、新規雇用約280万人など。さらに「フロンティア開拓による成長」として貿易拡大などによるアジア全体の所得倍増や、観光業発展・食料自給率向上を通じた地域活性化を目指す。
成長の基礎となる科学技術政策の推進強化のため、官民の研究開発投資をGDP比4%以上にする目標も設定。雇用対策では、セーフティーネットの整備や、約170万人いるフリーターを20年までに半減させることなどを目標とし、現在5%強の失業率は4年後に3%台に低下させる。