9月定例会 開会
糸魚川市議会9月定例会が開会しました。
9月定例会というのは、3,6,9,12月の年4回行われるので、そのような呼び方をしています。9月といいながら、8/30に始まりました。
初日は、各議案の趣旨説明と各委員会への付託がなされます。
これは、市議会は委員会主義で、各議案を常任委員会に付託し、常任委員会で活発に議論し採決します。その後、最終日本会議に常任委員長が報告を行い、その委員長報告に対して質疑応答が行われ、採決され可否が決定される仕組みになっています。
また、議案説明時に市長の行政報告が行われ、現在の行政課題について報告されます。今回は、
1.烏帽子の里ふるさと館の火災について
2.旧レンガ車庫付近の土壌汚染について
3.日本ジオパーク糸魚川大会について
4.平成22年度普通交付税の算定結果について
5.財政健全化法に基づく健全化判断比率の算定結果について
6.長期財政見通しの策定について
7.平和市長会議への加盟について
8.北陸新幹線 糸魚川鉄道軌道建設所の開設について
9.並行在来線と北陸新幹線に関する集会について
の9点についての報告でした。
2.旧レンガ車庫付近の土壌汚染について の部分をお知らせします。
旧レンガ車庫付近の土壌汚染について、ご報告申し上げます。
このほど、JR西日本旅客鉄道株式会社が所有する、糸魚川駅旧レンガ車庫跡地付近の土壌から、環境基準を超える、鉛と砒素が検出されました。
これは、JR西日本が、社内規定により、土壌調査をおこなった結果、鉛が、最大で基準含有量の約2.7倍、砒素が基準溶出量の2.1倍、及び1箇所の地下水からは、砒素が環境基準値の2倍が検出されたとのことであります。これに伴い、JR西日本が、新潟県生活環境の保全に関する条例に基づく土壌汚染状況報告書を去る25日、新潟県に、提出したものであります。
JR西日本の説明によりますと、本年4月末から、土壌汚染対策法に準じて、特定有害物質全25項目とダイオキシン類を対象とした土壌検査を実施し、予備調査の段階で、基準値を超える鉛と砒素が検出されたことから、さらに、汚染場所を絞り込むため、詳細調査を実施いたしたとのことであります。
鉛は、20地点、砒素は23地点調査し、それぞれ9地点から基準値を超える数値が検出され、汚染場所を特定したとのことであります。
基準値を超える数値につきましては、鉛につきましては、土壌含有量で、約1.1倍の170ミリグラム・パー・キログラムから約2.7倍の400ミリグラム・パー・キログラム、砒素は、基準値の1.1倍の0.011ミリグラム・パー・リットルから2.1倍の0・021ミリグラム・パー・リットル、また、地下水濃度は2倍の0.02ミリグラム・パー・リットル検出されております。
これに伴い、市及び県は、25,26日の両日、地下水の汚染について調査いたしました。この調査は、土壌汚染対策法の技術的手法を基に半径300メートル以内にある11箇所の井戸で実施したものであります。
検査結果は、いずれも、鉛や砒素の検出はなく、周辺地下水の汚染はありませんでした。
また、半径300メートル以内にある緑町専用水道組合の水源水質につきましても基準値以内でありました。当組合では、定期的に水質検査を実施しており、過去の水質検査結果につきましても、いずれも基準値以内であることを確認しております。
なお、周辺地区にある井戸所有者には、24日、25日の両日、個別に飲まないよう指導し27日には、検査結果を通知いたしました。
関係行政区の大町・緑町・中央・新七・新鉄の区長さんには状況を説明するとともに、地区住民の皆さんには調査結果を回覧でお知らせいたしました。
この度の事案につきましては、市が当該土地の購入予定のため、JR西日本から、県が公表するまでは部外秘の扱いとするよう、事前情報が入ったものであり、市から一般に周知することはできませんでしたが、近々、県から発表があるとの情報を得たことから、急きょ、23日の議会運営委員会で報告したものであります。
土壌汚染の処理対策については、今後、新潟県が調査し対応することになりますが、県と連絡を取りながら市民の安全、安心のために適切に対応して参ります。
ということでした。
緊急性を要する事態に「緊急質問」の申し出がありましたが、調査により住民生活に心配がないことが確認されたことや、一般質問の通告に間に合うことから、議会運営委員会で緊急質問は認めないこととなりました。申し出た地元議員の思いは充分に分かりますが、議会運営上の判断ということです。
行政には、十分慎重かつ迅速な対応を求めた議運委員長の報告でした。測定結果からは安全だとされた、現在の状態に潜む不安要素を早く解消する努力が求められます。担当の環境生活課も、一般廃棄物、産業廃棄物問題に引き続き、忙しい事態となりました。ここ一番、頑張っていただかなければなりません。